母まさこを介護していた頃のお話です。
まさこはデイサービスなどを利用できる状態ではなく、
訪問介護を受けていました。
看護師さん、理学療法士さん、ヘルパーさんに来てもらい
いろいろと助けてもらいました。
まさこはボーっとしていることも多かったけれど、
体調が良い時はおしゃべりに花が咲くこともありました。
ヘルパーさんと家族の話になった時、
「息子は優しいところがある」と言うまさこ。
それは、まさこが元気な頃も口にしていた言葉でした。
まさこ、兄と一緒にお墓参りに行った時のこと。
父が眠るお墓は墓地の上部にあり、
勾配のきつい坂道をのぼっていきます。

私は歩くのが早いので、ずんずん先に進み
いち早くお墓に到着。
少し遅れて到着したまさこがこう言いました。
「息子は(自分を気にかけて)後ろを振り返ってくれる」
「アンタはどんどん先に行って一回も後ろを見ない」

(画像はイメージです)
私は自分のペースで行動した「薄情な娘」ですね。
そんなことを思い出しながら聞いてみました。
「息子は優しい…じゃあ、娘は?」
まさこはこう即答しました。
「娘はろくでなし」

(画像はイメージです)
文字だけで見ると衝撃的な言葉ですが
こんなことが言えるのは元気な証拠なんです。
ひどい言葉を言われたのに、
当時はなぜか嬉しい気持ちになったものです。
