7月2日月曜日。

9時10分頃に病室へ到着すると、兄はすでに病室にいました。

まさこ目を開けているが話はしていない様子。

 

まさこは尿道カテーテルを再開したので、

看護師さんから尿の処理方法を教えてもらいました。

尿の色や量など、変化がないか見るようにアドバイスを受けました。

 

その後、相談員さんから、痰の吸引器の購入関係用紙や

まさこの手当申請に関連する用紙を受け取りました。

 

看護師さん、相談員さん、リハビリの先生たちに見送られ

10時5分頃、病院を出発。

まさこは寝た状態のまま介護タクシーに乗り、

一度も目を開けないまま、30分ほどで自宅に到着。

 

ケアマネージャーさんはすでに到着していました。

この後、訪問看護の看護師さんが来ること、

明日13時に、訪問入浴の件で業者さんとケアマネージャーさんが来ること、

その後14時~15時に往診と説明を受けました。

 

11時ころ、看護師さん2人をお迎えしました。

1人はまさこのケアを、もう1人は私にいろいろな説明をしてくださいました。

いろいろな書類を書いているうちに、看護師さんが2人到着。

まさこの部屋はにぎやかになりました。

兄が看護師さんたちと楽しそうに話をしている様子を聞きながら、

隣の部屋で、私と看護師さんは泣いていました。

 

それは、私がまさこのノートを見せたことがきっかけでした。

まさこは、毎日、血圧や脈拍、体温、飲んだ薬などをノートに記録していました。

 

高熱が出た日の朝。

朝4時過ぎに測った熱が39度を超えた日。

まさこは私の携帯番号をノートに書いていました。

私の携帯番号は3行つづけて書いてあり、私の名前も書かれていました。

 

その部分に手を添えて、「切ないです」と言う看護師さんの言葉に

私は思わず涙がこみあげてきました。

看護師さんはもらい泣きしたようで涙をぬぐっていました。

 

書類を書き終えた後、看護師さんにまさこの痰を吸引してもらいました。

吸引器の管理方法や準備するものなどを教えていただきました。

 

兄は近くの叔母さん宅に寄って退院の報告をした後、

まさこが使うクッションや看護師さん・リハビリの先生たちへのお礼品を買いに行くと

帰っていきました。

 

15時過ぎに、往診してくれる診療所の看護師さんが来ました。

診療所の役割を聞き、書類2つあずかりました。

まさこの熱は36.9℃。酸素は85位、血圧は最高98でした。

 

17時前に、兄から退院の話を聞いた叔母さんが来てくれました。

まさこは目を閉じたままでしたが、叔母さんの声を聞いて笑ったように見えました。

叔母さんはまさこにいろいろ話しかけてくれましたが、

まさこは眠ったままでした。

 

「1~2時間位なら、まさこのそばにいるから何でも言って」という

叔母さんの言葉に救われる思いがしました。

 

叔母さんが帰って、まさこと私の2人になり部屋は急に静かになりました。

 

無事に退院できてよかった。

いよいよ始まった在宅介護。

まさこと穏やかな日々が過ごせますように、と願いながら就寝しました。