はじめに
これは「過去の日記」です。こんなことを書いていました。
2017年11月5日「思い出す表情」
まさこの病室はナースステーションの隣にあり、
2つの部屋はガラス戸で仕切られています。
ナースステーションからガラス越しに病室を見ると、
まさこはお口のケアを受けていました。
看護師さんに腕を上げてもらっていたまさこ。
病室に呼ばれ入ると、まさこの唇に血が。
上の歯で思いきり下唇をかんだようで、
痛々しい顔になっていました。
まさこは昨日のほうが熱があったらしく
なんと、病室は冷房が効いていました。
1日に150~200mlの髄液が出ているという
看護師さんからの話。
ご家族ですよ、と看護師さんが話しかけても
あまり反応しないまさこ。
息子さんの名前は?
娘さんの名前は?と聞かれても答えないまさこ。
私たちが名前を告げてもピンとこない様子。
まさこの誕生日が近いことを言うと
看護師さんが「いくつになるの?」と。
やはり答えられないまさこ。
いろいろ話かけてください、と看護師さんに
言われるまま、
再度まさこに年齢を聞くと
目を上目遣いにして思い出す表情をしました。
答えは出なかったけれど、考えようとした
まさこにちょっと安心しました。
目を閉じるまさこに声をかけると
はい、と言いすぐ目を開けるまさこ。
「ラリルレロと言ってみて」と頼むと
すぐにラリルレロと言うまさこ。
今日の声は、なぜか男性のような低い声でしたが
今までで一番早いまさこの反応に一安心しました。