まさこは、元気だった頃は

毎年のように梅干しを漬け、

時には果実酒も作っていました。

 

父が亡くなった後、

梅干し漬けは止めてしまったようですが・・・

 

2年前、まさこは久しぶりに梅干し漬けを再開。

関東在住の妹と、赤シソの収穫方法などいろいろと

情報交換しながら楽しんでいたようです。

 

梅の下漬けが終わり、赤シソを追加しようと

その準備を終えたところで、まさこは入院しました。

 

台所には、梅を下漬けした容器や

らっきょう漬けの瓶が残っていました。

 

そして。

 

約1年の入院を経て、まさこは退院し

自宅に戻りました。

 

まさこは一人暮らしをしていましたが

家にあるものは、兄と私が把握していたので

在宅介護は割とスムーズに始めることができました。

 

ある日、瓶漬けを見つけました。

これは、兄も私も初めて見るものでした。

 

瓶漬けをまさこに見せても、全く覚えていない・・・

 

中身がわからない瓶漬けを開ける勇気もないし、

かといって捨てるわけにもいかず、

瓶漬けは謎のまま、眠ることになりました。

 

そして。

在宅介護が始まって1年が過ぎた頃、

まさこは入院先で旅立ちました。

 

9月。

まさこの四十九日が過ぎた頃、

畑には大量のシソが茂っていました。

 

まさこは、シソの葉やシソの実を塩漬けしたり

シソの葉を乾燥させたりしてお料理に使っていました。

 

これは、まさこが作ったシソの葉の塩漬けです。

 

塩漬けしたのはおそらく3年前でしょう。

色も香りも良い状態で冷蔵庫に保管されています。

 

畑のシソは食べきれないほど大量なので

さっそく、塩漬けなどを作ってみることにしました。

 

まずは、混ぜご飯用に青シソ・赤シソの葉を乾燥。

次に、シソの葉・シソの実を塩漬け。

 

その後、シソの保存レシピがたくさんあることを知り

シソの葉・シソの実をそれぞれ醤油漬けにしたり、

赤シソでシソジュースを作ったりしました。

 

ここで、ふと気づきました。

あの瓶漬けはシソだったのでは・・・?と。

 

瓶の中を見てみると、それはまさにシソの葉でした。

 

蓋を開けるとお酒の香りがします。

味見をしてみると、ほんのりした甘さを感じます。

 

まさこはシソ酒を作っていたようです。

ご近所のHさんならシソ酒のことを知っているかも?

そう思い立ち、Hさんに見てもらうことにしました。

 

Hさんはまさこの大親友で、

私も仲良くしてもらっている方です。

ご近所のHさんから採れたての野菜をいただきました。

 

Hさんは、まさこがシソ酒を作っていたとは

全く知らなかったようです。

 

「葉を食べてみよう!」とHさんに言われ

瓶から取り出してみると、シソの葉はカットされていました。

 

 

シソの葉は固くて、全然おいしくなかったけれど

エキスは「とてもおいしい!」と絶賛するHさん。

活用方法をいろいろと教えてもらいました。

 

私もシソ酒を作ってみよう。

そう思って作り方を調べていると、

シソには免疫力を高める働きがあることがわかりました。

 

免疫力が高まると、風邪も引きにくくなるでしょうし

花粉症も改善されるかもしれません。

 

シソが入ったお茶なら、無理なく続けられるので

効果を試すにはいいかもしれませんね。