1月7日(火)。
町の図書館へ行きました。
図書室、というほうがしっくりする位
規模が小さく、こじんまりした図書館です。
まさこは本が大好きだったので
この図書館を頻繁に利用していました。
読みたい本が無い場合は、
県の大きな図書館から取り寄せてもらったり
新刊の購入をリクエストしたりして・・・
そんなまさこも、寝たきりになってからは
本も新聞も、雑誌にも興味が無くなってしまいました。
実家に戻って以降、私は全く本を読まずにいましたが
急に、故郷に関する資料を見たい衝動にかられて図書館へ。
資料の保管スペースをひととおりチェックしましたが、
私が見たかった資料はありませんでした。
そこで、図書館の係の女性に声をかけると
私が見落としていた資料を紹介してもらうことに。
その資料は、自費出版されたもので
館外には貸出できない貴重な資料でした。
館内でコピーすることは可能、ということで
コピーは次の来館時にすることとして
まずは2冊の本を借りることにしました。
私が「会員カードを持ってないんです」と伝えると
「家族の誰かがカードを持っていれば大丈夫ですよ」
という返事が返ってきました。
「家族は持っていましたが、亡くなったんです・・・」
と言うと、係の女性が
「もしかして●●●さんですか」と。
「はい」と答える私に、
係の女性は深々とお辞儀をしてくださいました。
そして、まさこは会員カードの「1番」だったこと、
まさこが旅立ったことで「1番」が空いてしまう、と
館内で話題になっていたことをお聞きしました。
「よかったら1番を引き継いでもらえませんか」
「カードに書いてある(まさこの)名前を消すのは嫌でしょうから
(私の名前で)新しい1番のカードを作っておきます」
こんな嬉しいお話をいただけるなんて、
図書館の皆さまの心が痛いほど伝わってきます。
自宅に戻ってまさこのカードを見てみると・・・
本当に「1番」でした。
カードの裏には、まさこの名前が書いてあります。
係の方は、この名前を消さなくて済むようにと
新しいカードを作ってくださるのですね。
カードを遺影のまさこに見せ、
係の方とお話したことを報告していると
涙があふれてきました。
家族のカードを引き継ぐなんて
なんてことない出来事かもしれません。
でも、私にとっては思いがけないプレゼントになりました。
図書館の方々のお心づかいに感謝します。