1年前の今日、まさこは緊急入院しました。
当時、病院は面会禁止になるほど
インフルエンザが流行していました。
ベッドが空いていても、「インフルエンザ陰性」でないと
受け入れてもらえない状態。
まさこの熱は40度近くまで上がって
血中酸素濃度も低い状態でしたが、
入院OKの連絡が来るまで1時間ほどかかりました。
まさこは、約1年の在宅介護の間に
7回入院しました。
検査入院や輸血のための入院が3回、
残り4回は意識レベルが低くなった状態での入院でした。
入院先は、往診してもらっている診療所と系列のW病院。
いつも、診療所の看護師さんが病院に段取りして
まさこを受け入れてもらっていました。
が。
まさこが最後に入院した時には、
W病院のベッドは1つも空きがありませんでした。
まさこは意識レベルが低下していたので
救急車を呼び、移動しながら搬送先を探すことにしました。
搬送先はなかなか決まらず、救急車を停めて
救急隊員さんがあちこちに電話をしてくださいました。
電話をかけていた病院は、どこも大きいところでしたが
なかなか受け入れてもらえませんでした。
まさこは呼びかけに反応しない状態だったので
内科ではなくて脳外科ではないか、と病院が断る様子や
地元の病院が本当に対応できないのか再度確認してほしい、
どうしてもダメなら受け入れる、と大学病院が返事する様子を
私は割と冷静に聞いていました。
まさこの入院回数が増えるにつれて
病院サイドの諸事情が何となくわかっていたからかもしれません。
入院病棟は静まり返っているように見えても
そこでお仕事している人たちは常に動いていて、
黙々とその役目を全うしています。
「そこまでしなくてもいいんじゃない?」と思うほど
常に清潔を保ち、時間を守って、もれなく業務をこなしています。
医療に携わっている方々の実直な姿を見ていると
入院できないと言われても腹が立つことはありませんでした。
まさこは何度も、病院に助けてもらい救ってもらいました。
それは介護していた私も同じ。
まさこを治療してもらうことで、どれだけ私が救われたか。
私が倒れずに済んだのは、病院がまさこを受け入れてくれたから。
病院は待ち時間が長いとか、何度も検査するとか、
最近では検査を希望しても対応してもらえないとか
いろいろ聞きますが。
日常が戻ることを願ってやみません。