8月11日、土曜日の午後。
ご近所のAさんがやってきました。
Aさんは、数年前に自治会長をなさっていて
父が亡くなったときには大変お世話になった方です。
とても器用な御方で、自治会のごみ収集場所に
木製のボックスを作ってくださったこともあります。
そんなAさんは開口一番に
「木の枝、気にならない?切ってあげる」と。
Aさんは、私の家よりも高台に住んでいます。
私が庭で草むしりをしている様子は丸見えだったようで、
「毎日のように草むしりをしている。でも・・・なぜ枝は切らないのだろう」
とずっと気になっていたということでした。
午後2時過ぎ、炎天下の中に来てくださったAさん。
ほんとうに頭が下がる思いです。
「やり方がわからなくて」、と答える私に「やっぱり」と言うAさん。
「これから道具を持ってくるから。
勝手にやってるから気にしないでお部屋で涼んでいて」と。
Aさんが気になっていた枝の様子はこちらです。
木は土手に植えてあって、その枝がぐんぐん伸びて
フェンスを覆っている感じです。
うっそうとした感じで、見栄えはよくないですね・・・
枝切り鋏を持ってきたAさん。
「ここの木は、なんでもないありふれた木。
だけど、根を張ってくれるから土手を守ってくれている。
枝は毎年この位伸びるから、切っちゃっていいんだよ。」
と、気持ちいい位に枝を切り落としていきます。
実家を離れていた私は、毎年どれだけ木が伸びているのかも
知らないままだったのですね。
木を切ることには何となく抵抗がありましたが、
毎年同じ位伸びるならスッキリさせたほうがいい。そう思いました。
そして。
「枝切り鋏があるはずだよ?物置を見に行こう。」と。
物置とは、まさこが家庭菜園をしている土地にある物置小屋のことで、
家の2軒隣にあります。
聞けば、まさこはAさんを物置に連れて行ったことがあるようで
Aさんは私よりも物置の中を把握しているようでした。
で、さっそく見つけたのがこちら。
「俺のよりイイもの!すごく切れそうだ」とAさん。
さっそく使ってみたところ・・・全然切れません。
「研いでないから、切れないんだと思うよ」と。
家に砥石が何個もあることを伝えると、
父はご近所の刃物を研いでいたそうで、
Aさんいわく、「研ぎのプロだったんだよ。」と。
そして、父だけでなく
まさこにもいろいろ世話になったというAさん。
それはまさこから聞いたこともなかったので
Aさんの思いがけない話に、私はとても感激しました。
そして1時間後。
伸び放題だった枝は切り落とされ、庭のすみに片づけられました。
ごみの日に処分に出すには、守るべき長さと太さがあることも
教えていただきました。
ロープでまとめるには、何日か経ってからのほうがいい。
しおれてくるから、その時にまとめるほうがやりやすい。
とのアドバイスも。
そして最後に、
「ちょくちょく気にして見てるから、頃合いをみて
枝をまとめてあげるよ。」と。
なんと御礼を言ったらいいのでしょうか。
ご近所の助けと支えは何ものにも代えがたく、
そのありがたさを身に染みて感じる一日でした。