7月5日木曜日。

 

退院前のまさこは状態が落ち着いていたので、

退院した週から訪問入浴サービスを開始することとなりました。

 

16時15分頃、訪問入浴サービスの車が到着しました。

先日、まさこの様子をチェックしてくださった看護師さんの他に2人、

合計3人の方が来てくださいました。

 

ほどなく、訪問看護の看護師さんも2人到着。

 

まさこは目を閉じたままでしたが、ベッドの脇に浴槽が運び込まれ

訪問入浴サービスの準備が進められていきます。

 

6畳の部屋は、廊下部分も使いましたが

ベッドと浴槽、私と兄を含めた7人でいっぱいになりました。

 

まさこは、終始、点滴と尿道カテーテルを使っています。

 

訪問入浴サービスの看護師さんは、同じような状態の方の入浴は

経験済みと言っていましたが

体に2つのチューブがついていますので、

入浴が大変なのは目に見えています。

 

今日は初めての入浴なので、お湯の温度はぬるめにします、

38度にしますと言われました。

 

血圧など大丈夫だと確認した後、

まさこの体はネグリジェからバスタオルに包まれました。

 

訪問看護の看護師さんが点滴チューブを持ち、

訪問入浴サービスの3人皆さんでまさこの体を浴槽へ。

 

まず、まさこはシャンプーしてもらいました。

 

まさこは頭の手術をしたため、前頭部には管が入っています。

丸めたタオルを額に沿うように置いて、管のあたりを保護しながら

シャンプーしてもらいます。

 

1人がシャンプーしている間、2人は浴槽のお湯をまさこの体にかけてくれます。

 

「お姫さまみたいだね」、と声をかけましたが

まさこは目を閉じたまま。

 

「気持ちよくて寝てるのかな」と言う私に、

「エステみたいですね」と訪問看護師さん。

 

まさに、3人皆さんがまさこの入浴をお世話してくださる様子は

極上のエステを受けているように見えます。

 

入院中は、発熱したり嘔吐したりで

まさこはなかなか入浴できない時期がありました。

 

退院4日目で入浴できるなんて。

しかも、皆さんにこんなにお世話していただけるなんて

と思うと、

感激と感謝の気持ちでいっぱいになりました。

 

ベッドに戻ったまさこが着替える姿を見て、

「おっぱいがしぼんだね」という兄の言葉に、全員大爆笑しました。

 

「あとでコラーっと言わないとね」との看護師さんの言葉、

まさこは目を閉じていたので聞こえていたかどうかわかりませんが・・・

 

その後、2人が浴槽の洗浄や消毒をする一方で、

看護師さんは点滴部分の消毒と保護のやり方をレクチャーを受けていました。

 

そして、訪問入浴サービスは、予定どおり1時間ほどで終了。

 

まさこはお風呂があまり好きではない人でしたが、

今日はきっと気持ちよかったはず。

皆さんをお見送りしながら、そんなことを考えていました。