昨日は東京都知事選の投票日でしたね。
のんびりと田舎暮らしをしている私には
遠い世界の出来事のように感じていましたが。
前回の都知事選が行われた4年前、
私は投票に向かっていました。
当時、私は故郷に帰る気持ちは全くなく、
母まさこにもそう伝えていました。
7月5日。
なぜか、この日には忘れられない事が起きるような気がします。
3年前。
7月5日、帰省した私はまさこと一緒に病院へ。
そしてこの日から約1年の間、まさこの入院が続きました。
2年前。
在宅介護がスタートして4日目の7月5日。
初めての訪問入浴を終えた後、ご近所のHさんが
まさこに会いにきてくれました。
まさこは入浴で疲れたせいもあるのでしょう。
仲良しのHさんの声を聞いても目を開けません。
Hさんは自分のおでこをまさこのおでこにつけてみたり、
まさこの目を開けようとしてみたりします。
全く声を出さないまさこを見て、Hさんは泣き出しました。
まさこの名前を呼びながら号泣しています。
入院直後から2~3か月の間、
Hさんはちょくちょく面会に来てくれていて
まさこも楽しく話をしていました。
まさこが隣の市へ転院した後は、Hさんは面会が難しくなり
ようやく再会できたまさこは寝たきりになっていました。
体もすっかり小さくなったまさこ。
変わり果てたその姿を見たら
泣いてしまうのは無理もないでしょう。
Hさんはその後何度も会いに来てくれました。
私にとってはもう一人の母のような、
友達のような存在だったHさんは
まさこの旅立ちから約5か月後に、旅立ってしまいました。
1年前の7月5日。
まさこはいつもとは違う病院に入院していました。
この日は輸血2日目でした。
返事はしないけれど、目を開けているまさこに
いつもの病院へ戻る段取りをしていることを伝えました。
以前の輸血では日に日に元気になったので
今回も、と私は大いに期待していました。
そして昨日。
兄に連れられ、久しぶりに遠出しました。
帰りに寄ったお店は、売り切れ直前だったようで
運よく入ることができました。
「一度連れてこようと思っていた」というそのお店は
兄とまさこが何度も来ていたところでした。
帰宅してすぐ、兄はまさこの遺影に向かって話しかけていました。
思い出の場所とかお店に行くことは供養になる、
兄はよくそんなことを言います。
今年の7月5日、まさこの姿はありませんでしたが
一緒に思い出のお店を楽しめたような気持ちになりました。